Aminosäureがsichになるまでの間に考えたこと

本などをきっかけに考えたこと。

廃墟建築士

廃墟建築士

廃墟建築士

短編集。4作品収録されております。
この人は、この世界で起きる様々な興味深い事象を模型で示してくれるので、考えるのに良い。
「七階闘争」と「蔵守」がすき。


「七階闘争」
現実の社会、という、言葉で説明できる構造がある。
でもそれを構成しているのは、無機質なものじゃなくて、一人一人の人間なのだ。


「蔵守」
二章で蔵が考えていることがおもしろい。
『意識としての自分』と『人物としての自分』の二者について。
言い換えると『私』と『自身の性格・記憶・思考の流れ・気分・身体とか』の二者について。
それらはイコールなのかどちらかがどちらかに含まれるのか、前者がなければ後者はないのか、逆はどうか、など。