廃墟建築士
- 作者: 三崎亜記
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/01/26
- メディア: 単行本
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この人は、この世界で起きる様々な興味深い事象を模型で示してくれるので、考えるのに良い。
「七階闘争」と「蔵守」がすき。
「七階闘争」
現実の社会、という、言葉で説明できる構造がある。
でもそれを構成しているのは、無機質なものじゃなくて、一人一人の人間なのだ。
「蔵守」
二章で蔵が考えていることがおもしろい。
『意識としての自分』と『人物としての自分』の二者について。
言い換えると『私』と『自身の性格・記憶・思考の流れ・気分・身体とか』の二者について。
それらはイコールなのかどちらかがどちらかに含まれるのか、前者がなければ後者はないのか、逆はどうか、など。